「バーチャル専用サーバー」とは |
弊社では1997年より「バーチャル専用サーバー」システムを開発しバージョンアップを繰り返しながら提供しつづけてまいりました。他にも仮想環境を提供するシステムは「chroot」「jail」「UML」等がありますが、本システムは弊社独自開発の物で長年のバージョンアップにより安定性とパフォーマンスを提供しております。
また、類似したシステムを提供している業者もありますが、日本国内に自前のサーバーを国内有数のデータセンターにハウジングしてサービスを提供しているのは弊社だけです。
- 「バーチャル専用サーバー」の概要
- お客様にとってのメリット
- 「バーチャル専用サーバー」の提供するサービス
- 「バーチャル専用サーバー」と「専用サーバー」の比較
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1.「バーチャル専用サーバー」の概要
「バーチャル専用サーバー」システムは、簡単に述べますと
「共用サーバーの手軽さ」と「専用サーバー」の自由度を合わせ持った画期的なシステムです。
「バーチャル専用サーバー」システムは、一般的なホスティング業者が提供している「バーチャルドメイン共用サーバー」とはまったく仕組みが異なる物です。
通常の「バーチャルドメイン共用サーバー」は1台のコンピューターの中で1つのインターネットサービスにつき1つのアプリケーションが起動して
いて、お客様全員でそれを共用しています。
下記のFig.1の左側に示します「バーチャルドメイン共用サーバー」の場合、Webサービスを提供するApacheというアプリケーションが1つ起動していて、クライアントからのリクエストを全て引き受けています。このApacheの設定ファイルである「httpd.conf」というファイルも当然1つです。
「Domain 1」、「Domain
2」、「Domain 3」は通常、別のお客様ですので、どのようにWebサーバーを使いたいかはそれぞれ別のご要望があります。しかし、設定ファイルである「httpd.conf」は1つしかありませんので、このようなサービスでは
お客様ごとのご希望に添った設定は不可能です。この制限は、電子メールサービス、FTPサービスなどのサーバーが提供するサービス全般に及びます。
「バーチャル専用サーバー」はこれらの制限に対し、Fig.1の右側のように動作します。つまり各お客様ごとにインターネットサービス用のアプリケーション(web、mail、ftp)が起動します。同じWebサービスを提供するApacheもそれぞれのお客様ごとに起動するため、その設定ファイルも別々に存在します。このため、お客様がご自身の希望に添うように設定を自由に行うことが出来ます。
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2.お客様にとってのメリット
| 自由度
第一に上にも記しましたように、各インターネットサービス用のアプリケーションがお客様ごとに設定を自由に行える。さらに、最近利用する機会の多くなってきましたデータベース(MySQL、Postgres)もお客様ごとに設定が可能。
Apacheを自由に設定できるため、お客様のディスクスペース内でさらにバーチャルドメインのホスティングができます。
sendmailの設定ファイルも自由に書き換えられるため、spam対策などを自由に行うことが出来ます。 |
| セキュリティ
各アプリケーションはお客様のユーザーIDにて起動されます。これにより、PHP、データベース、CGIなどで書き込まれるファイルはすべてお客様が所有者となります。一般的な共用サーバーではアプリケーションは1つの特別なユーザーIDで起動されるため、これらによって作成されるファイルは全ユーザー共通の物となってしまいます。これではセキュリティはありません。ファイル名さえ判れば同じサーバーのユーザーならばだれでも読み取ることができてしまいます。
「バーチャル専用サーバー」では、このようなセキュリティ問題は発生する可能性はありません。 |
| IPアドレスが割り当てられている
「バーチャル専用サーバー」では、それぞれにIPアドレスが割り当てられているためIPアドレスの割り当てがないと使えないサービスを使うことができます。 |
| パフォーマンス
「バーチャル専用サーバー」では、各お客様がサーバー内の資源を平等にご利用いただけるように全プロセスを監視し、単独のプロセスが資源を独占しないように自動的に調整を行っています。また、監視により暴走しているプログラムなどが発見された場合には強制的に終了させるようになっており、他の共用サーバーで良くあるような他のお客様のCGIが暴走して資源(CPU,Memory)を食いつくしサーバーが反応しないなどのトラブルは発生しない仕組みとなっています。 |
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3.「バーチャル専用サーバー」の提供するサービス
- WWWサービス
自由にWebサーバーの設定を変更することができ、Apacheのモジュールも自由に使うことが出来ます。
- Mailサービス
メールサーバーアプリケーションであるsendmailを「sendmail.cf」設定ファイルを自由に設定変更して利用することが出来ます。
- POPアカウントサービス
自由に本物のPOPアカウントを発行することが出来ます。(サービスプランの上限まで)
- 各ドメイン毎にIPアドレスが割り当てられているため、サービスを行うのに必ずIPアドレスを必要とする
「Anonymous FTPサーバー」
「HTTPSサーバー」
を運用することが出来ます。
- さらにその他のアプリケーション(MySQL,Postgres,PHP)も続々と機能追加中
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4.「専用サーバー」、「バーチャル専用サーバー」の長所、短所
「専用サーバー」
長所
自由度:
専用サーバーの長所はなんと言ってもサーバーを丸ごとレンタルするわけですからどんなアプリケーションでも自由にインストールし、自分の都合の良いように設定を行うことが出来ます。
サーバーのリソース(CPU、Memory、HDD)を自分だけで占有することが出来ます。
短所
危険性:
インターネットに直接接続しているサーバーは長所で述べた自由さと引き換えに危険に曝されています。昨今のサーバーに対するクラッカー(インターネット上でサーバーに対して侵入し犯罪を行う者)によるアタックは大変厳しい物があります。OSやアプリケーションのセキュリティホールが発表されると、その数時間後にはアタックが開始されることがあります。これに対して専用サーバーの場合、常に自分で世界中で発表されるセキュリティ情報に目を光らせ、自分でそのセキュリティホールをふさぐための処置を行わなければあっという間にサーバーを乗っ取られてしまいます。
難易度:
また、UNIX系のOSを使ったサーバーを常に正常に動かしその元でアプリケーションを正常に動かすことは専門家としての高い技術力を要求します。
データ危険性:
レンタル料金の高い専用サーバー、またはオプション料金などを支払わないと通常は専用サーバーのデータはホスティング業者側ではバックアップなどを取ることはありません。全てユーザー責任でデータの保全性を確保しなければなりません。
バックアップする必要のないデータしか保管していないサーバーはありませんので大抵はHDDが壊れて初めてユーザーはその危険性に気がつきます。
「バーチャル専用サーバー」
長所
自由度:
専用サーバーでは、全ての設定を自由に行うことが出来ますが実際にはサーバーの設定をすべて熟知し正確な設定を行うには大変高度な技術力が必要とされます。また、一般的には専用サーバーの細かい設定を行っているユーザーはほんの一握りです。専用サーバーを利用しているユーザーの大部分は、最近のインターネットサービスを行うのに必要な代表的アプリケーションの設定しか変更を行っていません。この自由な設定を行いたいがために危険性と手間を引き換えに専用サーバーをレンタルしていると言っても過言ではありません。
「バーチャル専用サーバー」では、この自由な設定がサーバーを丸ごと借りなくても行うことが出来ます。
安全性:
ユーザーはOS、基本アプリケーション(BIND,Apache,Sendmail,DBMS,etc)等のどんなサーバーでも利用する必須ソフトウェアに関してセキュリティホールを気にする必要はありません。ユーザー独自の設定が専用サーバーと同等にできる自由度はそのままに、管理だけは弊社任せにできます。セキュリティホールが発見されユーザー環境に影響があると判断した場合は、迅速に弊社側でOS、基本アプリケーションを問わずセキュリティパッチ(セキュリティホールを塞ぐ訂正プログラム)を弊社が適用します。
データの安全性
通常サーバー障害で最も多いのがHDD障害です。しかし弊社の行っている多重バックアップによりHDD障害に関してまったく心配はありません。
弊社の「バーチャル専用サーバー」サービスに用いているサーバーでは、OS、ユーザーデータ領域全てをを1次(ミラーリング)、2次(バックアップ用別ディスク)、3次(別サーバー)の3つの別のメディアにバックアップを行っております。 |
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