mh-mail(5)
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FreeBSD 一般コマンドマニュアル
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mh-mail
mh-mail
SYNOPSIS
全ての MH コマンド
DESCRIPTION
MH は特定の形式のメッセージを処理します。 Bell のメーラー
も Berkeley のメーラーも MH が好む形式のメッセージ・ファイ
ル を作る訳ではありませんが、MH はそういった古い形式のメッ
セージファイルも読むことが出来ます。
post (8) によって処理されたメッセージは受取人のメ ー ル ド
ロッ プ に集められますが、それぞれのユーザーはこのメールド
ロップを処理します。 inc (1) はそのメールドロップを読 み、
そ こ にある新しいメッセージをユーザー自身のメール・フォル
ダ(典型的には `+inbox')へと取り込みます。メールドロップ は
一つ以上のメッセージから成り立っています。
メッ セージは RFC-822 形式になっていると期待されます。それ
ぞれのメッセージは厳格に形式の定まった情報ブロックの 後 ろ
に、 形 式の定まってない一般的なテキストが続くという構成に
なっています。メッセージの最初の厳格な形式に従った部 分 を
ヘッ ダ ーと呼び、その後の自由な形式の部分をボディと呼びま
す。ヘッダーは必ず存在していなければなりませんが、ボディは
なくても構いません。これら二つの部分は空行、すなわち、二つ
の連続する改行文字で区切られます。 MH に於いては、ヘッダー
と ボディは次のようにダッシュ(`-')で出来た行で分割されてい
ても構いません。
To:
cc:
Subject:
--------
ダッシュの行があっても、先に空行があれば、そこが区切りと見
なされます。
ヘッダーは一つまたはそれ以上のヘッダー項目から成り立ってい
ます。それぞれのヘッダー項目は ASCII 文字から成る一つの 論
理行として見る事が出来ます。もし、ヘッダー項目のテキストが
数行に渡っている場合は、前の行から継続している行の先頭はス
ペースまたはタブである事で区別されます。
それぞれのヘッダー項目はコンポーネントと呼ばれ、キーワード
と、それに続くテキストで成り立っています。キーワードは行の
最 初 か ら 始まり、スペースやタブは含まれてはならず、コロ
ン(`:')で終ります。コンポーネント(そのキーワードの名前で認
識 される)には、それに続くテキストが厳格に定義された形式に
従ってなければならないものもあります。
形式が決まった大抵のコンポーネント (例 え ば "Date:" や
"Message-Id:") のテキストは自動的に作られます。ユーザーに
よって入力されるべき唯一のものは、"To:" や "cc:" などの よ
うなアドレス行です。 Internet アドレスは、メールボックスの
に入った日時が含まれます。
From:
post (8) により追加されます。メッセージの作者のアドレ
ス("Sender:" 行が存在する場合は、複数である場合もあり
ます)が含まれます。返信は典型的には "Reply-To:" ま た
は "From:" 行のアドレスに向かいます(前者が存在する場
合はそちらが優先されます)。
Sender:
メッセージに既に "From:" 行 が 存 在 し た 場 合 に、
post (8) により追加されます。この行は実際の送り主のア
ドレスが含まれます。返信は決して "Sender:" 行のアドレ
スには送られません。
To:
主要な受取人のアドレスが含まれます。
cc:
補助的な受取人のアドレスが含まれます。
Bcc:
更 なる受取人のアドレスです。しかし "Bcc:" 行は、実際
に配送されるメッセージにはコピーされませんので、こ れ
ら の受取人は隠されます。 MH はメッセージを取り込んで
送ります。send (1) を参照して下さい。
Fcc:
メッセージ転送システムへの受渡しが成 功 し た 場 合、
post (8) が送り主のために、メッセージを指定のフォルダ
にコピーします。
Message-ID:
`-msgid' オプションが指定された時に、post (8) が メッ
セ ー ジ を一意的に識別出来るようにするものを追加しま
す。
Subject:
差出人の注釈。これは scan (1) で表示されます。
In-Reply-To:
メッセージに返信する際に repl (1) によって付けられ る
注釈的な行です。
Resent-Date:
メッ セージを再配布する際に post (8) によって付けられ
ます。
Resent-From:
メッセージを再配布する際に post (8) によって付けら れ
ます。
再送されるメッセージをフォルダにコピーします。 "Fcc:"
と "Resent-To:" を参照して下さい。
Resent-Message-Id:
`-msgid' オプションが指定された時に post (8) によって
追加されるメッセージを一意的に識別出来るようにする も
のです。 "Message-Id:" と "Resent-To:" を参照して下さ
い。
Resent:
dist (1) を `-annotate' オプション付きで使った際に 付
けられる注釈です。
Forwarded:
forw (1) を `-annotate' オプション付きで使った際に付
けられる注釈です。
Replied:
repl (1) を `-annotate' オプション付きで使った際に 付
けられる注釈です。
FILES
/var/mail/$USER メールドロップの位置
PROFILE COMPONENTS
無し。
SEE ALSO
Standard for the Format of ARPA Internet Text Messages
(RFC-822)
DEFAULTS
無し。
CONTEXT
無し。
[mh.6] MH.6.8 MH-MAIL(5)