tip(1) FreeBSD 一般コマンドマニュアル

tip

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     tip [-v] -speed phone-number


解説

     tip は、他のマシンとの間に全二重のコネクションを確立し、リモートマシンへ
     直接ログインしてみせます。言うまでもないことですが、コネクションを張りた
     いマシンに対しては、ログインアカウント (かそれに相当するもの) がなければ
     なりません。

     以下のオプションが使用可能です:

     -v      冗長モードを設定します。

     入力された文字は通常は直接リモートマシンに転送されます (それは同様にエコ
     ーされます)。行頭にチルダ文字 (`~') が入力された場合には、これはエスケー
     プ文字として働きます; 以下の組み合わせが認識されます:

     ~^D または ~.
           コネクションを切断し、プログラムを終了します (リモートマシンにはロ
           グインしたままでいることもできます)。

     ~c [name]
           ローカルのカレントディレクトリを name で指定したものに変更します (
           引数が指定されない場合には、ホームディレクトリに移動します)。

     ~!    シェルを起動します (シェルを終了すると、tip に戻ります)。

     ~>    ローカルマシンのファイルをリモートマシンにコピーします。 tip は、ロ
           ーカルファイル名の入力プロンプトを出します。

     ~<    リモートシステムのファイルをローカルマシンに転送します。 tip は、ま
           ず転送されるファイル名の入力プロンプトを出し、それからリモートマシ
           ンで実行するコマンドのプロンプトを出します。

     ~p from [to]
           リモートの UNIX ホストにファイルを送ります。put コマンドは tip が
           ``from'' ファイルを送っている間、リモートの UNIX システム上で ``cat
           > 'to''' コマンドを実行します。 ``to'' ファイル名が指定されない場合
           には、このファイル名には ``from'' ファイル名を使用します。このコマ
           ンドは、実際には ``~>''コマンドを UNIX システムに特定して実装したバ
           ージョンです。

     ~t from [to]
           リモートの UNIX ホストからファイルを受信します。put コマンドと同じ
           く、``to'' ファイル名が指定されない場合には、このファイル名は
           ``from'' ファイル名と同じになります。リモートホストでは tip にファ
           イル転送を行なうために ``cat 'from';echo ^A'' を実行します。

     ~|    リモートコマンドからの出力を、ローカル UNIX プロセスへパイプを用い
           てリダイレクトします。ローカル UNIX システムに送られるコマンド文字
           列は、シェルで処理されます。

     ~$    ローカル UNIX プロセスからパイプを介してリモートホストへ出力しま
           組み合わせでブレイクをシミュレートします。

     ~s    変数をセットします (以下の記述を参照してください)。

     ~^Z   tip を停止します (システムがジョブコントロールをサポートしている場
           合にのみ使用可能です)。

     ~^Y   ローカル側の tip のみ停止します (システムがジョブコントロールをサポ
           ートしている場合にのみ使用可能です); tip の ``リモート側'' すなわち
           リモートホストの表示出力については引続き走行します。

     ~?    チルダエスケープで使用できるコマンド一覧を表示します。

     tip は、 /etc/remote ファイルを用いて特定システムへの接続方法を検索し、他
     システムと接続する際のパラメータを特定します; /etc/remote ファイルの完全
     な記述は remote(5) を参照してください。各システムは、コネクションを確立す
     る際にデフォルトの通信速度が決められています。この通信速度が適当でない場
     合には、コマンドラインにて通信速度を指定することができます。例えば `tip
     -300 mds' です。

     tip がコネクションを確立すると、リモートホストにコネクションメッセージを
     送信します; デフォルトのメッセージが存在するならば /etc/remote に定義され
     ています ( remote(5) を参照してください)。

     tip に引数の入力を促されている場合 (例えば、ファイル転送の設定の間) に
     は、入力された行は標準の erase や kill 文字で編集することが許されていま
     す。入力を促されている時に空行を入力したり操作を中断した場合には、入力を
     促す画面から抜け出し、リモートマシンとの対話に戻ります。

     tip は、モデムや回線の排他制御や uucico(8) で採用されているロックプロトコ
     ルを用いることで、複数のユーザがリモートシステムへ接続することを制限して
     います。

     ファイル転送時には tip は転送した行数を表示します。 ~> や ~< コマンドを使
     用した場合には、``eofread'' 変数や ``eofwrite'' 変数は、ファイル読み込時
     の end-of-file 文字の認識や、ファイル書き込み時の end-of-file 文字の指定
     に用いられます (後述)。ファイル転送時のフロー制御は、通常は tandem モード
     で行なわれます。リモートシステムが tandem モードをサポートしない場合に
     は、``echocheck'' が設定され、 tip が相手に転送した文字のエコーを用いてリ
     モートシステムと同期します。

     tip が他システムとの接続のために電話をかける場合には、動作を示すさまざま
     な表示を行ないます。 tip は AT コマンドセットを使用するモデムをサポートし
     ます。 tip は特定のモデムを制御する方法を /etc/modems ファイルから見つけ
     出します; 完全な記述は modems(5) を参照してください。

   B>変B>数
     tip は、自己を制御するために、 変数を取り扱います。いくつかの変数は、一般
     ユーザの権限では参照のみで変更することはできません (スーパユーザのみ、こ
     れらの変数の変更が許可されています)。変数は、 ``s'' エスケープにて、参照
     および変更が可能です。変数設定の書式は、 vi(1)Mail(1) での変数設定の
     書式と同様です。コマンドの引数に ``all'' を指定することで、ユーザが読み出
     数と思われるものについては、略号表記されます。以下に共通変数およびその略
     号と、デフォルトの値の一覧を示します。

     beautify      (論理値) セッション確立時に受けとった表示不可の文字について
                   は無視します; be と略号表記されます。

     baudrate      (数値) コネクション確立時の通信速度を指定します; ba と略号
                   表記されます。

     chardelay     (数値) 各文字の送信後に待つミリ秒数を指定します; cdelay と
                   略号表記されます。

     dialtimeout   (数値) 相手先に電話をかける際に、コネクション確立までの待ち
                   時間 (秒単位) を指定します; dial と略号表記されます。

     echocheck     (論理値) ファイル転送時のリモートホストとの同期を、送信され
                   た最後の文字のエコーを待つことで取ります; 本変数のデフォル
                   ト値は off です。

     eofread       (文字列) ~< コマンドを用いてファイル転送した場合に、転送終
                   了を示す文字群です; eofr と略号表記されます。

     eofwrite      (文字列) ~> コマンドを用いてファイル転送した場合に、転送終
                   了を示すために送る文字列です; eofw と略号表記されます。

     eol           (文字列) 行末を示す文字群です。 tip は行末文字の直後に現れ
                   たエスケープ文字のみ、エスケープ文字として認識します。

     escape        (文字) コマンドプレフィックス (エスケープ) 文字です; es と
                   略号表記されます; 本変数のデフォルト値は `~' です。

     exceptions    (文字列) beautification の指定で無視されない文字群を指定し
                   ます; ex と略号表記されます; 本変数のデフォルト値は
                   ``\t\n\f\b'' です。

     force         (文字) リテラルデータ送信を強制する文字です; fo と略号表記
                   されます; 本変数のデフォルト値は`^P'です。

     framesize     (数値) ファイルを受信した場合に、ファイルシステムとの間にあ
                   るバッファにバッファリングするデータ量 (バイト単位) です;
                   fr と略号表記されます。

     host          (文字列) 接続しているホスト名です; ho と略号表記されます。

     linedelay     (数値) 各行の送信後に待つミリ秒数を指定します; ldelay と略
                   号表記されます。

     login         (文字列) 接続直後に実行されるログインシェルスクリプトのパス
                   名です; 標準入出力はリモートホストへリダイレクトされます。
                   パス名の先頭のチルダ文字は展開されます; li と略号表記されま
                   す。


     raisechar     (文字) 大文字へ変換するモードの切り替えを行なう入力文字で
                   す; rc と略号表記されます; 本変数のデフォルト値は `^A' で
                   す。

     record        (文字列) セッションの記録を取るファイル名です; rec と略号表
                   記されます; 本変数のデフォルト値は ``tip.record'' です。

     script        (論理値) セッションの記録を取るモードです; sc と略号表記さ
                   れます; 本変数のデフォルト値は off です。 script が true の
                   場合には、 tip はリモートホストから転送されたすべてのデータ
                   を record に指定されたファイルに記録します。 beautify ス
                   イッチが有効になっている場合には、表示可能な ASCII 文字 (文
                   字コードに換算して 040 から 0177 までの間) についてのみ記録
                   されます。 beautification 規則の例外を指定する exceptions
                   変数による設定も有効となります。

     tabexpand     (論理値) ファイル転送時にタブ文字を空白文字に展開するモード
                   です; tab と略号表記されます。本変数のデフォルト値は false
                   です。本モードが有効になっている場合には、タブ文字は空白文
                   字 8 つに展開されます。

     verbose       (論理値) 冗長モードです; verb と略号表記されます; 本変数の
                   デフォルト値は true です。冗長モードが有効になっている場合
                   には、 tip はダイヤル時にメッセージを出力したり、ファイル転
                   送を行なっている際の現在の転送行数を指定したりします。


環境変数

     tip は、以下の環境変数を参照します:

     SHELL       (文字列) ~! コマンド実行時に使用するシェルの名前です; デフォ
                 ルト値は ``/bin/sh'' であり、環境変数に別の値が設定されている
                 場合には、そちらの値を参照します。

     HOME        (文字列) ~c コマンド実行時に用いるホームディレクトリです; デ
                 フォルト値は、実行時の環境によります。

     HOST        指定がない場合のデフォルトの接続先を指定します。

     変数 ${REMOTE} と ${PHONES} も、エクスポートされます。


関連ファイル

     /etc/modems             システムごとのモデム設定データベース。
     /etc/remote             システムごとのリモートシステム記述ファイル。
     /etc/phones             システムごとの電話番号データベース。 It Ev
                             ${REMOTE} ユーザごとに持てるリモートシステム記述
                             ファイル。
     ${PHONES}               ユーザごとに持てる電話番号データベース。
     ~/.tiprc                初期化ファイル。
     tip.record              記録ファイル。
     /var/log/aculog         回線アクセス記録。
     /var/spool/lock/LCK..*  uucp(1) との回線競合を避けるための回線排他制御

FreeBSD 4.4                     April 18, 1994                     FreeBSD 4.4

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